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「しらいさん、幸せそう……。」
いそいそと届いたCDを開封してむさぼり楽しむ姿に、職場でそんな風に言われました。音楽は偉大です。
届いたCDは「Howard Sings Ashman」。作詞家ハワード・アーシュマンの作品集です。二枚組で一枚目はアランメンケンとのコラボレート作品集。『リトル・ショップ・オブホラー』とディズニー作品(『リトル・マーメイド』、『美女と野獣』、『アラジン』)のデモ音源収録。
二枚目はミュージカル「Smile」のデモ音源。
本人歌唱だけでなく一部かけあいなどに作曲家が歌っていたり、デモにしても聴きごたえある内容です。
加えてブックレットが分厚い。プラケースに収まりきらないからかプラケースの外側にスリーブで収められています。
その作詞の仕事を確認するための歌詞カード収録はもちろんのこと、アラン・メンケンをはじめとする当時のディズニーCEOマイケル・アイズナー、スタジオの最高責任者ジェフリー・カッツエンンバーグなど当時をけん引してきた人物が言葉を寄せている。
英語での仕事にために、語学力の低い僕らにはなかなか仕事の良さは伝わりきっていない部分もあるが、それでも「何か」を感じさせる作品群だったのは確かです。 一作丸ごとやってる『リトル・マーメイド』『美女と野獣』などを聴いていても、そのトータルバランスで気づきにくいですが『アラジン』の途中交代、『オリバー ニューヨーク子猫物語』のように一曲だけの参加なんて場合の方が比較対象が近いせいか妙にその仕事の味を感じさせられるような気がします。
個人的なお気に入りにの一つは『オリバー』の「Once Upon A Time in New York City」です(このCDには収録ありませんが…)。現代劇なのに日本語でいうところの「むかしむかし、あるところに」の意味である“Once Upon A Time”で始まり、すぐ跳ねるように語呂がいい“It's a big old, bad old, Tough old Town It's True”と“T”と“O”がたくさん続く音がDr.Seusの絵本の語呂のように心地よいし、(当時は)最新の現代劇でニューヨークを表現するのに“Old”をこれでもかとつけてるというのが面白いと感じていました。
具体的にアーシュマン×メンケンのお仕事にハマるのは『リトル・マーメイド』からですが、思えば語学力がないなりに歌詞を文字でも一生懸命追いかけて理解しようとしていた作品群です。 オンタイムで『美女と野獣』の熱狂を共にしているとアーシュマン作詞の素晴らしさを「♪美女と野獣」の古い言い回しなどを例に解説されたものをずいぶん読んだ記憶があります。正直、いまだに英語の古い言い回しのニュアンスは到底感じられない語学力なのですが、“なんとなく”でも頭の片隅にあります。
性質上、邦盤がない英語のブックレットですしアニメ音源ではなくデモってのがハードル高いとは思いますが、こんな企画が通り商品化されてることに感謝です。
万人には薦められない盤ですが、好きな人にこそ聴いてほしいオススメ盤です。
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